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今週の専門コラム 「最強の武器はストーリー」 第1話 テレビ取材に緊張しない経営者の共通点とは

「シモヤさんのアドバイスのお陰で、ニュース番組の取材が来ることになりました。インタビューされるときに、注意すべき点はありますか?」

起業3年目で、初めてテレビ取材を受けることになった経営者の方からの相談です。

テレビカメラを向けられ、経営者がインタビューに答える。当然、ガチガチに緊張される経営者と、反対に積極的に話す経営者がいます。約10年に渡って、500人以上の経営者を取材してきて、あるとき、気がつきました。それは、カメラを向けられ、緊張したように見えず、積極的に話す経営者には共通点があるということです。それは、全員が創業者(もしくは、「中興の祖」と言えるような存在)だということでした。

では、なぜ創業者はテレビカメラに緊張した素ぶりを見せずに、積極的に話すことができるのか。それは他人にどう見られるかを意識するよりも、自社を少しでもアピールしたいという想いが、極めて強いからだと思います。カメラの向こう側にいる、全国の300万人の視聴者に、自社の良さを少しでも多く伝えたい。その想いの強さが、緊張を超えるのでしょう。

ただ、カメラに緊張しない創業者にも、弱点はあります。それは、自社や自分のことを、よく理解していないのです。最も理解しているはずの存在が、実は理解していないのです。

インタビュアーに向かって、情熱的に語る。ですが、どうもポイントがズレていることが、実に多いのです。経営者が自社の魅力として語っている部分が、インタビュアーには全く魅力的に思えない。逆に、経営者が重視しておらず軽く触れただけのことが、インタビュアーにはとても魅力的に聞こえるのです。

心理学者で和光大学教授だった岸田秀氏は、著書「ものぐさ精神分析」のなかで、次のように看破しています。

「セルフ・イメージは当人の客観的性質の反映ではなく、他の人びとに対する当人の期待ないし要求の反映」に過ぎないのだ、と。そして心理学的な分析を基に「平静な心で自分を反省してみて、自分はこういう人間だと思えるとき、他人の眼にはちょうど正反対の姿が映っていると考えて間違いない」とまで、断言しています。

セルフ・イメージと他人の眼から見える姿のギャップ。それは、当人の想いが強いほど大きくなるのだと、岸田氏は言います。創業者の強すぎるほどの想いが、諸刃の剣となるのでしょう。

自社や自分が顧客、従業員、それに第三者からどう見られているか。

あなたは、本当に理解できていると言い切れますか?

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