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今週の専門コラム 「最強の武器はストーリー」 第38話 飲食・サービス業が陥りがちな、情報発信の罠

飲食・サービス業で、メディア掲載の獲得を狙う方々が、かなりの高確率で陥る罠があります。

それは「風変わりなサービスメニューを追加する」ことです。

確かに風変わりなサービスやメニューで、メディアに出ることはあります。ですが、問題はその出方が、会社の永続的な成長につながるのか、ということなのです。

風変わりなものでもメディアに出れば、数週間は満員になるかもしれません。しかし、風変わりなものは飽きられるのも、実に早い。あっという間に、次の「風変わりなもの」に取って代わられます。毎年のように現れては消える、「一発屋芸人」のようなものです。

テレビの情報番組で、「珍しいけど、全く食べたいと思わないメニュー」を見た経験のある人は多いはずです。

メディアに出ることは、目的ではありません。あくまで、経営の手段のひとつです。これは絶対に逆にはなりません。ということは、まずメディアを利用することで達成したい経営目標を明確にする必要があります。

経営目標によって、発信する情報の中身やターゲットとする媒体もすべてが異なってきます。

飲食・サービス業で起こる、やっかいなケースがあります。それは「偶然、有名メディアに出てしまう」ことです。これは飲食・サービス業に特有のやっかいな問題です。

メディアは常に「ネタにできるもの」を探し回っています。一般消費者向けの飲食・サービス業で自社のHPを持っていない、あるいは一切情報発信をしていないという会社は、まずありません。

ですので、そうした情報発信が、たまたま一般消費者でもある、メディア製作者の目にとまることが起こり得るのです。これは法人相手、技術者相手が主の製造業では、なかなか起きない問題です。

「偶然、出られたことが、なぜ問題なのか」と思われる方も多いでしょう。「ラッキーじゃないか」と思うのが普通です。

やっかいだと書いたのは「なぜ、出られたのか、自分でわからない」からです。「なぜ」がわからないと、再現性はありません。ひとつのトピックスで出て、それっきりになってしまうのです。

しかも悪いことには、当の本人だけは「自分の情報発信が上手かったから、アプローチがあった」と、妙な勘違いをしてしまうことすらあるのです。そう思ってしまうと、もはや自分のやり方を見直すことすらありません。

冒頭に「永続的な成長につながるメディアへの出方」ということを書きました。目指すべきは「1回出たことがあります」などというレベルのものではなく、「何年にも渡って、何度も出続ける」存在になることです。

さらに言うと「1回出ました」を何度も繰り返すことで「継続的に出続けるという戦略と、「何年にも渡って、何度も出続ける」ためのアピールポイントの構築方法は全く異なります。

前者の戦略も取りえますが、膨大な費用と手間がかかります。これは大企業以外には取りづらい戦略です。

あくまで目指すべきは「何年にも渡って、何度も出続ける」ことです。

「1回出ました」という方向の延長線上に、「何年にも渡って、何度も出続ける」ことはありません。東京タワーを目印に歩いても、スカイツリーに辿り着くことはないのです。

永続的成長を目指すなら、ぜひ、最初から正しい方向を向いて、歩いてください。

 

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